ラベル 日米安保 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 日米安保 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2016年3月31日木曜日

3-8 アメリカはその地理的重要性から沖縄を重視しており、沖縄に米軍基地をおかなければ戦略が成り立たないと考えている。 ???

 米国は沖縄にこだわっていません。60〜70年代に海兵隊を沖縄からカリフォルニアへ完全に撤退させることを検討していたことがわかっています。それを引き止めたのは日本政府でした。

 そもそも海兵隊は朝鮮戦争をきっかけに岐阜県や山梨、静岡県などに配備されました。朝鮮半島の情勢が休戦協定によって落ち着くと、海兵隊は台湾海峡や東南アジア情勢に備えるといった理由で沖縄に移転してきました。ところが海兵隊を運ぶ船や輸送機は沖縄にはありません。

 沖縄の基地集中は軍事的な合理性よりも、当時本土で反基地運動が高まったという政治的な理由が大きかったのです。長崎県佐世保に海軍艦船が配備されたのは1993年になってからで、それさえわずか2,000人の隊員を乗せる輸送力しかありません。基地をどこへ置くかというのは軍事合理性ではなく、政治的な理由です。(屋良)

この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/3-8.html

3-7 安全保障環境が厳しくなっている。だから沖縄の米軍基地は必要だ。 ???

 安全保障は英語でSecurity。ラテン語のSe (without) とCura (care) の合成です。ケアーすることがない、つまり心配事がない状態を意味します。一般的に日本では仮想敵との軍事対立に備えることが安全保障だと考えれられていますが、それは「国防」です。安全保障を確立するには、敵をなくすこと、敵対国であっても関係改善を図っていくことが大事です。万が一に備える国防と安全保障は重なる部分があるにせよ、決してイコールではありません。

 防衛大学の教科書「安全保障学入門」。目次をみると、第1章「安全保障の概念」の第1項は「普遍的概念の欠如」とあります。安保を語る人の世界観や価値観によって考え方が千差万別で、万人が受け入れる解釈は存在しないということです。

 在沖米軍最大の海兵隊は中国軍を含めた多国間共同訓練を定期的に実施しています。災害救援、人道支援活動の国際協力関係を構築しようと米中ともに積極的に取り組んでいます。これが安全保障です。日本人の安保観はおかしくないですか。(屋良)

この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/3-7.html

3-6 米海兵隊は中国から日本を守ってくれている。 ???

 沖縄の海兵隊は、常に沖縄にいて日本を守っているのではありません。彼等の任務は、同盟国との合同演習に出て、同盟維持の政治的なアピールをすることと、人道支援・災害救助に出て、アメリカのイメージを高めることが主となっています。

 辺野古を建設すべきとする軍事専門家の中には、海兵隊の役割は、中国が台湾に侵攻したら、オスプレイで直行して撃ち落とされることで、アメリカ空軍海軍を本格参戦に引き込む囮という主張をする人や、フィリピンが中国と紛争を始めた時に駆け付けるためと主張する人もいます。尖閣を守るため、奪回するために海兵隊が沖縄にいる、と主張するプロの軍事専門家はいません。

 海兵隊が沖縄にいることは、日米同盟の安定を示す政治的アピールのためという意見もあります。それならば、辺野古にかかる1兆円で、もっとましな貢物がいくらでも考えられます。「辺野古が唯一」に自縄自縛されているから、軍事的意味の無い海兵隊に空想としか言いようのない非現実的な期待を寄せることになります。(佐藤)

この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/3-6.html

3-5 沖縄は地理的にいい位置にあるから米軍が集中する。 ???

 軍事のみならず経済的にもなにかと便利な位置なのでしょう。「地理的にいい場所」とは誰にとって、何のためにーという具体的な中身を考える必要があります。「いい場所」とはアジアの主要都市から均等な距離で中心的な位置にあることを意味しているのでしょう。地図を前に誰もが「いい場所ですねぇ」とうなずくでしょう。

 でもそれは単に地図の見方に過ぎません。沖縄の基地の7割は海兵隊の専用施設です。海兵隊は長崎県佐世保にある海軍の艦船に乗って動きます。消防に例えると、消防隊員は沖縄で待機し、消防車は佐世保に置いている状態です。この分散配置を頭にインプットしてもう一度地図を見てください。戦争となれば空軍の大型輸送機も海兵隊輸送に使いますが、それも沖縄にはなく、米本国から飛んでくるのを待つしかありません。

 政府は、沖縄は台湾海峡と北朝鮮を同時に睨むことができる、と主張します。距離を測ると海兵隊を運ぶ船がある長崎県佐世保や佐賀県の方が距離的には沖縄より有利な位置にあります。九州はどこも距離的には同じです。(屋良)



この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/3-5.html

3-4 辺野古新基地建設は、日本政府ではなく米国の強い要望である。 ???

 日米安保条約は日本が米軍の駐留を望み、基地を提供するとし、米国は日本の防衛義務とアジア太平洋地域の平和のために駐留することになっています。日本は受け入れ国、米国は派遣国です。受け入れ国は国内事情に基づき提供する基地の配置を決めます。沖縄県知事がワシントンを訪ね、基地問題を訴えるとき、米側からは「日本の国内問題だから東京へ行くべきだ」と返されます。

 普天間返還交渉時に在日米大使だったウォルター・モンデール氏(元副大統領)は琉球新報のインタビューで、普天間の移設先について「われわれは沖縄とは言っていない」と述べた上で、「基地をどこに配置するのかを決めるのは日本政府でなければならない」と語りました(2015年11月9日付)

 辺野古埋め立てをめぐり、政府が沖縄県を訴えた代執行訴訟は、2016年3月に和解が成立しました。福岡高等裁判所の和解勧告は「本来あるべき姿としては、沖縄を含めオールジャパンで最善の解決策を合意して、米国に協力を求めるべきである。そうなれば米国も大幅な改革を含めて積極的に協力する契機となりうる」と書きました。これが常識的な見識であり、現状を根本から見直すよう求める勧告です。(屋良)

この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/3-4.html

3-3 米国は、日本を守るためには、中国との武力衝突も辞さない。 ???

 日本政府は、中国との軍事衝突がある時に、本当にアメリカが日本に加担して戦争してくれるかが不安でなりません。とりわけ尖閣をめぐっての紛争だと、引いてしまうのではないかと懸念しています。米中直接戦争となれば、大戦争になります。そのような戦争を起こし、継続するためには、アメリカでも国民の支持が必要です。兵士の犠牲が出るだけでなく、大規模な戦争には巨額の予算がかかり、アメリカ国民の生活を圧迫します。アフガン・イラク戦争後に、アメリカ政府は財政破綻寸前に至り、また、「リーマンショック」で経済自体が崩壊するところでした。

 そのようなアメリカが、自らへの打撃を覚悟して、国民生活に大打撃を与えるような戦争をするには、特別な理由が必要で、日本の施政権下にあるとはいえ、アメリカが日本に帰属すると決めていない小島をめぐるいざこざで、直接介入する可能性は極めて低いと考えるべきです。

 2014年の統計で、アメリカは中国の輸出市場の16.9%を占め、中国にとっては世界最大の輸出先です。逆に、アメリカの輸出市場で中国は7.6%に過ぎず、これはEU、カナダ、メキシコ等の半分以下の比率です。つまり、中国はアメリカ市場が無ければ経済が成り立たないということです。戦争になれば、アメリカは中国製品の禁輸措置を採ります。

 他方、アメリカ政府の国債発行総額のうち、外国保有分が60%、中国保有分がその20%です。つまり、中国はアメリカ国債の12%、8分の1を持っています。これを市場で叩き売りすれば、アメリカ政府は財政破綻します。

 つまり、アメリカと中国は、経済的に依存関係が強く、戦争になれば、それが一気に止まりますから、両方の経済が崩壊します。世界第一位と第二位の経済がそのような状態になれば、世界大恐慌です。尖閣にそのような価値があると考えるアメリカ国民がどれだけいるでしょうか。(佐藤)

この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/3-3.html

3-2 辺野古反対は、米国の信頼を失い日米同盟をつぶす。 ???

 辺野古反対が日米同盟にどのような影響を与えるかを判断する上で、まず重要なのは、海兵隊が辺野古新基地を持たないことで米軍の軍事戦略に大きな影響はない、ということです。それは、海兵隊が対中国、対北朝鮮という、東アジアの潜在的紛争で、重要な役割、即応戦闘機能を担わないからです。海兵隊は、米国の軍事戦略全体から見れば、沖縄にいる必要性はありません。

 一方、政治的な影響は、考えるべきでしょう。沖縄の強い反対を押し潰して建設を強行した辺野古は、絶えず政治的リスクを負う、不安定な存在になります。また、沖縄県民の反米軍基地感情が、米軍にとり、当面重要である嘉手納に向かうことは、日米安保の安定的な運用に悪影響を与えることになります。

 海兵隊に対して、辺野古を造り、オスプレイを買い、米海兵隊に陸自水陸機動団の家庭教師のビジネスを与えて、米政府の歓心を買うことが、今の日本政府の安全保障政策の中心になっています。これにより、尖閣の紛争に米軍を引き込む担保としたつもりになっていますが、その期待自体が、米国の意向と相反するもので、究極的に日米関係を損なうことになります。

 辺野古の建設には1兆円かかると見られています。また陸自が購入を決めたオスプレイ17機に3,600億円という巨額の予算を費やします。この金は、福祉や教育に使うべき財源から取られるだけでなく、「本当に」尖閣を「守る」ための手段を減らして、巨額の的外れな税金の無駄遣いをすることになります。辺野古推進こそが、日米安保を損ないます。(佐藤)

この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/3-2.html

3-1 基地をなくしてどうやって沖縄を守れるのか。基地をなくす方が人権問題である。 ???

 普天間飛行場は沖縄の基地面積のわずか2%でしかありません。普天間を使う海兵隊がいなくなっても、極東最大といわれる嘉手納飛行場が残ります。嘉手納基地だけでも米軍プレゼンスは十分です。(#4‐②参照)

 そもそも沖縄の防衛義務は自衛隊が担っています。1970年、日米が交わした「日本国による沖縄局地防衛責務の引き受けに関する取極」、いわゆる久保・カーチス協定でそう規定しています。陸自、空自ともミサイル防衛部隊を沖縄に配置し、不審機へのスクランブルも航空自衛隊の任務です。尖閣諸島の防衛も一義的には日本側の責務とされています。
沖縄の海兵隊は海軍の船でアジア太平洋地域を巡回し、留守が多いのです。在沖海兵隊の主要任務は沖縄の防衛ではありません。(屋良)

この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/3-1.html