2016年3月31日木曜日

1-11 岡本行夫元首相補佐官発言「辺野古の海は砂地だけ。サンゴ礁も生物もいない」。 ???

 移設条件付きの普天間返還を日米両政府が計画したSACO(沖縄に関する特別行動委員会)最終報告は1996年12月。その前月の11月に、外務省OBだった岡本行夫氏は沖縄担当の首相補佐官(非常勤)に就任し、以後移設先とされた名護市や関係機関等との交渉・調整の最前線で活動することになりました。

 その岡本氏が2010年に米国ワシントンで開催された「日米安全保障セミナー」で、両政府当局者やOBらに対し「辺野古(の海)は砂地だけ。サンゴ礁も生物もいない」「(ジュゴンは)沖縄本島全体を周回し、たまに辺野古に立ち寄る」と発言しています。辺野古への基地建設問題の最初期に首相補佐官を務め活動した岡本氏が、1997年以降の政府調査でも判明している辺野古沿岸域の自然度の高さ(もちろんサンゴ礁や生物が存在する)や、建設計画範囲にジュゴンの餌場である海草藻場が広がっている事実を知らなかったとは考えられません。これは事実を意図的に歪め、矮小化する発言といえます。

 このような事実を歪める発言が、日米両政府の安全保障政策(つまり軍事政策)に関わる当局者間で事実認識として共有されているとしたらとても危険です。(宮城)

この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/1-11.html