日米安保条約は日本が米軍の駐留を望み、基地を提供するとし、米国は日本の防衛義務とアジア太平洋地域の平和のために駐留することになっています。日本は受け入れ国、米国は派遣国です。受け入れ国は国内事情に基づき提供する基地の配置を決めます。沖縄県知事がワシントンを訪ね、基地問題を訴えるとき、米側からは「日本の国内問題だから東京へ行くべきだ」と返されます。
普天間返還交渉時に在日米大使だったウォルター・モンデール氏(元副大統領)は琉球新報のインタビューで、普天間の移設先について「われわれは沖縄とは言っていない」と述べた上で、「基地をどこに配置するのかを決めるのは日本政府でなければならない」と語りました(2015年11月9日付)。
辺野古埋め立てをめぐり、政府が沖縄県を訴えた代執行訴訟は、2016年3月に和解が成立しました。福岡高等裁判所の和解勧告は「本来あるべき姿としては、沖縄を含めオールジャパンで最善の解決策を合意して、米国に協力を求めるべきである。そうなれば米国も大幅な改革を含めて積極的に協力する契機となりうる」と書きました。これが常識的な見識であり、現状を根本から見直すよう求める勧告です。(屋良)
この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/3-4.html