2016年3月31日木曜日

2-4 沖縄の海兵隊は対中国、対北朝鮮への抑止力として重要な存在だ。 ???

 「中国や北朝鮮は何をするか分からないので沖縄の米軍基地は必要だ」との考えは抑止力の基本を無視しています。何をやるか分からない相手に抑止は効きません。泣きじゃくる赤子はいくらあやしても泣き止まないように、抑止を効かそうとする相手に合理的な判断力がなければ抑止効果は望めません。相手の判断力に依拠する抑止論はそもそもあいまいな概念です。抑止を語るときには、相手のどのような行為を、どの手法で制するか明確にしなくてはなりません。尖閣防衛について米軍の準機関紙「星条旗」は、安倍晋三氏が首相に就任したとき、「岩をめぐる中国との撃ち合いに俺たちを巻き込むな」という記事を掲載しました(2013年2月3日付)。相手の判断力に依拠する抑止論がそもそも曖昧な概念である上、米国の尖閣防衛さえも根拠が希薄です。対中国、対北朝鮮への抑止力という概念も同様です。(屋良)

この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/2-4.html