2016年3月31日木曜日

8-12 基地反対派には沖縄独立派が多く、沖縄を日本から独立させてその後中国領にするつもりだ。 ???

 沖縄には日本からの独立を唱える人々も確かにいます。そもそも琉球国は、中国との朝貢関係にあったものの実質的に独立した存在であり、江戸幕府が幕末に西洋列強と結んだ条約と類似の条約を結んでいました。日本政府は日本が江戸時代末には主権国家的な存在であったとされていたため、このような国際条約を結ぶことができたと評価しています。ほぼ琉球国も同じような条約、1854年には米国との間に琉米修好条約を、翌年にはフランスと間に琉仏修好条約、59年にオランダと琉蘭修好条約を締結しています。

 つまり、日本と同じような国際社会の主体、国家に近い存在であったということです。このような主体を武力威嚇によって、沖縄の同意なしに日本に強制併合したことは国際法違反であり、沖縄は自らの統治権を自らの意思で放棄したことは一度もなく、今なおその権利があり、要求できるとする考え方が、独立派に多いと言えます。この権利を「自決権(自己決定権)」といいます。これが独立の論拠です。

 したがって、その考え方では、沖縄を統治する権力は沖縄の人々だけにあり、当然ながら、中国にはありません。中国による沖縄統治は、自決権の論理に基づけば、まったく正統化されないものです。それどころか、中国が支配するチベットやウイグルの人々、あるいは台湾先住民族の人々も沖縄と同じく自決権があり、それは最大限、尊重されなければならないということになります。したがって、沖縄独立派の多くの方々の考え方は、自決権を主張するチベットやウイグルの人々、台湾先住民族の方々の考え方と共鳴することになります。

 つまり、沖縄の独立を基礎づける考え方は沖縄が「自決権」を持っているというところにありますので、中国領となることも断固拒否し、現在の中国領となっている自決権を持つ地域や人々とも共鳴しているということです。(島袋)

この検証へのリンク:http://okidemaproject.blogspot.jp/2016/03/8-12.html